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香港公開会社設立の手続きと費用
特に明記しない限り、本見積書で紹介される香港公開会社とは、香港会社条例（Companies Ordinance）第622章に基づき設立された公開株式会社を指します。本見積書は2020年１月１日から2021年3月31日までの間に設立された会社のみに適用されます。
当事務所は香港において公開株式会社を設立する費用が780米ドル（約8.2万円）です。当該設立パッケージには、会社設立時に香港の会社登記局（Company Registry）に支払う登記料及び初年度の商業登記料が含まれています。

香港公開会社を設立する際、クライアント様は使用予定の会社名（商号）、登録資本金額、各株主（メンバー）及び取締役（最低2人）の身分証明書類（香港居住者の方は香港身分証、香港非居住者の方はパスポート、法人の方は設立証明書）、及びその住所証明書類（公共料金の領収書又は会社登録住所の証明書類等）を提供する必要があります。それ以外にも、当事務所が提供するデューディリジェンス（Due Diligence）フォームのご記入は必要です。

一般的に、全ての株主及び取締役が自然人又は香港に設立された会社である場合には、香港公開会社を設立する時間は約6～8営業日です。株主が香港以外の国・地域に設立された会社である場合に、香港公開会社設立に要する時間は約12営業日です。前述の所要時間は、設立登記に必要な書類を受け取った日から計算されます。

クライアント様のニーズを満たすために、当事務所はオプションサービス（会社秘書役、登録住所及び指定代表者サービス等）を提供しています。香港又はシンガポールにおいて香港会社の銀行口座を開設することに対する支援サービスも提供できます。費用詳細は第2節をご覧ください。

また、当事務所はクライアント様が公開会社の定款を起草することに支援できますが、サービス費用が別途請求となります。

設立する香港会社の経営業務が規制される業務であり、許可又は免許の申請が必要となる場合には、当事務所は申請代行できますが、サービス費用が別途請求となります。

1.
 設立サービスと費用

当事務所は標準的な会社定款を採用する公開株式会社を香港において設立する費用が780米ドルです。具体的には以下の内容を含みます。
(1) 香港公開会社の設立に関する相談（2時間無料）
(2) 類似商号調査
(3) 会社定款及びその他の設立関連書類の作成
(4) 政府規定費用（設立登記料及び初年度の商業登記料）
(5) 設立申請書類を香港の会社登記局に提出する
(6) １年間有効の商業登記証（有効期限が切れる前に商業登記署が更新料の納付通知書を発行する）
(7) 会社登記書類一式（会社印鑑、株券（株式証明書）、メンバー名簿及び取締役名簿等を含み）
(8)
 第一回取締役会の議事録又は書面決議書

備考：

  • 上記費用は書類の郵送料（もしあれば）を含んでいません。
  • 本見積書には香港政府が2020年4月1日から2021年3月31日までの間の商業登記証の申請・更新費用を免除する政策がすでに反映されています（基本料金の支払いが必要）。
  • 上記費用は1年間有効の商業登記証を含んでいます。3年間有効の商業登記証を選択する場合には、1年間と3年間有効の商業登記証の差額を支払う必要があります。
  • 上記費用は標準的な会社定款を使用するケースのみに適用されます。当事務所は会社定款をカスタマイズするサービスも提供できますが、費用が別途相談となります。

2. オプションサービス

当事務所は上記第1節のサービスに加え、下表の香港会社設立に関するオプションサービスも提供しています。

順番

サービス項目

費用（USD）

1

会社秘書役（備考1）

600/年

2

登録住所（備考2）

450/年

3

指定代表者（備考3）

260/年

4

公認会計士による設立書類認証（書類1セットにつき）

100

5

銀行口座開設の紹介サービス（備考4）

800

6

継続登録証明書（Certificate of Continuing Registration）

100

7

会社設立証明書類の公証・認証（備考5）

別途相談


備考：
1.
 全ての香港会社はその会社秘書役に就任する1人の香港居住者又は一つの香港会社を選任しなければなりません。当事務所は当該サービスを提供する年間費用が600米ドルです。具体的には以下のサービスが含まれています。

（1）
 香港会社条例及び会社登記局の会社秘書役に関する規定に従う

（2）
 会社秘書役に就任するサービスを1年間提供する（有効期限までに更新可能）

（3）
 会社の各法定記録帳（株主名簿、取締役名簿、会社資産に対する抵当登記簿（Register of Charges）及び株式引受人名簿等）の保存及び更新

（4）
 年次報告書（Annual Return）の作成及び提出


上記の会社秘書役サービスは会社法の設立条件を満たすためだけのものです。株式譲渡、資本金の増資・減資、及び取締役変更等の変更登記、又は議事録作成等のサービスが必要な場合には、その費用は別途請求となります。
2. 全ての香港会社は登録住所としての香港内の住所が必要です。当事務所は当該サービスを提供する年間費用が450米ドルです。当事務所が提供する香港住所は、クライアント様の香港会社の登録住所、及び政府・銀行・ビジネス関係のレターを受け取る住所とされることができます。

受け取ったレターに対する処理方法は、以下の2つのオプションがあります。

（a）
 レターのスキャンデータを電子メールにてクライアント様に毎月1回送付します。レターの実物はメール送信後1ヶ月に廃棄されます。

（b）
 レターの実物をクライアント様に毎月1回転送し、郵送実費を別途請求します。

特にご指示がない限り、当事務所は上記（a）の方法で受け取ったレターを処理します。スキャンデータ送付又は実物郵送の即時処理が必要な場合には、1回につき10米ドルのサービス費用を請求します。
3. 全ての香港会社は香港居住者又は香港会社である指定代表者を1名・1つ選任しなければなりません。指定代表者の責任は、実質的支配者名簿（Significant Controller Register）を更新・維持し、且つ法執行官の実質的支配者名簿に対する調査に協力することです。啓源（資格を持っている信託及び企業サービスプロバイダ）はクライアント様の香港会社の指定代表者に1年間就任します（有効期限までに更新可能）。
4. 当事務所は香港会社の香港における法人口座の開設に支援するサービスを提供できます。銀行によるデューデリジェンス（Due Diligence）の要求を満たすために、最低1名の取締役は自ら香港に出向き銀行員と面談する必要があります。啓源は支援（口座開設に必要な書類の作成・確認、及び銀行との面談予約）のみを提供します。口座開設が成功するかどうかは銀行の決定によるため、当事務所は一切責任を負いません。口座開設の申請が1度失敗した場合には、当事務所はその他の銀行における2回目の口座申請支援サービスを無料で提供します。
5. 国際弁護士（Notary Public）又は駐香港の各国・地域領事館又は公認認証機関による会社設立書類認証サービスは当事務所が提供しており、費用が別途相談となります。

3. 支払条件

当事務所は注文確認後に、サービス費用の請求書、送金銀行情報及び支払案内を電子メールでクライアント様に送付します。注文と全額のサービス費用を受領した後、設立サービスを提供します。設立手続きが始まった後、特別な事情がない限りサービス料は返金しません。

当事務所は現金/銀行振込・送金/PayPalでのお支払いを受け取ります。PayPalで支払う場合には、5%の手数料を別途請求します。
4. 会社基本構造

香港公開株式会社の最低設立要求は以下の通りです。
  • 最低1名の株主、2名の取締役、1名の会社秘書役で構成される
  • 株主は国籍を問わず、法人でも自然人でもなれる
  • 取締役は国籍を問わず、自然人ではなければならない
  • 最低1名の指定代表者（香港居住者又は香港会社又は資格を持っている信託及び企業サービスプロバイダ（例えば、啓源会計士事務所））
  • 会社秘書役は香港居住者又は香港で設立された会社でなければならない。取締役（複数いる場合）は会社秘書役を兼任できる
  • 発行済資本金及び払込資本金が最低1香港ドル。特に明記しない限り、当事務所は登録資本金が10,000香港ドルであり、且つ10,000株を発行する会社を設立する
  • 会社の登録住所は香港にある

5.
 設立手続きと時間

設立する香港公開会社の全ての株主が自然人又は香港で設立された会社である場合には、会社設立手続きは最短で6～8営業日以内に完了します。株主が香港以外の国・地域で設立された会社である場合には、設立手続きには約8～12営業日かかります。各手続きの所要時間は下表をご参考にしてください。

順番

手続き

時間

1

クライアント様は会社設立に必要な書類及び情報（第5 節）を電子メール・FAX・郵送で啓源に送付するとともに、サービス費用を支払う

お客様による

2

啓源は株主及び取締役の身分証明書類の認証手続きを行う（啓源は当該認証手続きを無料で提供する）

お客様による

3

予定の会社名（商号）が使用できるかどうかを確認するために、啓源は香港会社登記局に類似商号の調査を行う

1

4

使用できる会社名の確定後、啓源は会社定款及びその他の設立関連書類を作成する

1

5

啓源は上記第４項の設立書類をクライアント様に郵送又はメールにて送付する。クライアント様は設立書類を受領して署名し、啓源の香港事務所に返送する。またはクライアント様は啓源のいずれの事務所にも前述の書類を取得することができる

1

6

啓源はクライアント様に署名済設立書類を受領してから、香港会社登記局に提出し、設立登記料及び商業登記料を支払う

1

7

会社登記局は書類審査を無事に行いましたら、会社設立証明書を発行する。同時に、商業登記署は商業登記証を発行する

6-12

8

会社設立証明書及び商業登記証を取得した後、啓源は定款、株券、株主名簿、取締役名簿、印鑑等を作成する

1

9

全ての会社設立手続きが完了後、啓源は設立証明書類をクライアント様に郵送する。またはクライアント様は啓源のいずれの事務所にも設立証明書類を取得することができる

1-3

合計：

8日から


備考：
上表の手続きの大部分は同時に行われることができます。従って、クライアント様が自ら啓源の香港事務所に出向き設立書類に署名し、且つ設立する会社の株主及び取締役が全て自然人である場合には、最短で6営業日以内に会社設立手続きを完了できます（１営業日の印鑑作成時間を含まない）。注意すべき点としては、会社登記局による会社設立証明書は最短6営業日で発行されますが、6営業日以上かかる場合が多いです。
6. 必要な書類

香港会社を設立する際、クライアント様は以下の書類及び情報を電子メール・郵送にて当事務所に送付する必要があります。
(1)
各株主の身分証明書類（香港居住者の身分証又は香港非居住者のパスポート）のコピー、及び住所証明書類（公共料金の領収書又は銀行取引明細書）のコピー。株主が法人である場合、その設立証明書、登録住所、株主名簿、取締役名簿及び10%以上の株式を有する株主の身分証明書類及び住所証明書類をご提供ください。
(2) 各取締役の身分証明書類（香港居住者の身分証又は香港非居住者のパスポート）のコピー、及び住所証明書類（公共料金の領収書又は銀行取引明細書）のコピー。
(3) 会社秘書役及び指定代表者となる者の身分証明書類及び住所証明書類（啓源の会社秘書役サービス及び指定代表者サービスをご利用されない場合）。法人の場合には、設立証明書及び登録住所をご提供ください。
(4) 記入済みの設立フォーム（デューディリジェンス（Due Diligence）フォームを含み）（啓源提供）

香港会社法の規定に基づき、専門的な会計士事務所及び資格を持っている信託及び企業サービスプロバイダである当事務所は、クライアント様に対するデューデリジェンス（クライアント様の香港会社の株主及び取締役の身分証明書類に対する認証等を含み）を行う必要があります。従って、上述の株主、取締役及び指定代表者の身分証明書類及び住所証明書類は、当事務所の従業員、公証役場の公証人、公認会計士、弁護士又は銀行マネージャーによって認証される必要があります。クライアント様は認証済みの書類原本を当社のいずれの事務所に郵送することができます。

7. 登記書類一式（登録完了後に得られる法的書類）

香港公開会社の設立後、下記の法的書類をクライアント様に渡します。
(1)
 会社設立証明書（Certificate of Incorporation）
(2)
 商業登記証（1年間有効）
(3)
 会社定款5部
(4)
 契約印（Rubber Chop）及び丸印（Pocket Chop）各1個
(5)
 株主名簿、取締役名簿及び会社資産に対する抵当登記簿（Register of Charges）等の法定記録帳及び議事録等
(6)
 実質的支配者名簿（Significant Controller Register）
(7)
 株券（空白、未発行株）20枚
(8)
 設立時取締役及び会社秘書役委任通知書、及び登録住所通知書等

上記の会社設立書類の国際認証又は駐香港の各国・地域領事館又は公認認証機関によって公証・認証されるサービスは当事務所が提供していますが、認証にかかる時間と費用は認証に必要な書類数及び認証用途によります。詳細は当事務所の専門コンサルタントにお問い合わせください。
8.
 年次更新費用

設立後の香港公開会社は、香港会社条例の企業コンプライアンスに対する各規定に従わなければなりません。例えば、会社は香港会社条例に基づき、毎年財務諸表を作成し、年次株主総会を行い、且つ年次財務諸表に対する監査が香港の公認会計士によって行われなければなりません。香港税務条例に基づき、会社は事業所得税申告書（Profits Tax Return）（及び監査済財務諸表1部）及び雇用主支払報酬申告書（Employer’s Return）を毎年提出しなければなりません。香港公開会社設立後の年間維持費用は下表をご参考にしてください。

項目

サービス内容

費用

（USD）

備考

基本的な年間維持費

1

年次報告書の更新料

18

2

商業登記証の更新料

33

3

会社秘書役サービス

600

4

登録住所サービス

450

5

指定代表者サービス

260

6

年次株主総会の書類作成

260

小計：

1,621

年間の会計・税務関連費用

7

会計記帳サービス（毎月100米ドルの場合）

1,200

8

財務諸表監査費用（年間売上が100万米ドルの場合）

1,500

9

事業所得税の計算及び事業所得税申告書の提出

350

10

雇用主支払報酬申告書

85

小計：

3,135から

合計：

4,756から


香港公開会社設立後、香港の関係法律に基づく企業コンプライアンスの詳細については、当事務所の専門コンサルタントにお気軽にお問い合わせください。

参考資料：
1.「香港会社株式譲渡について」
      https://www.kaizencpa.com/jp/Services/info/id/25.html
2.「香港会社設立パッケージ＃HKLC05」
      https://www.kaizencpa.com/jp/Services/info/id/29.html

ダウンロード：香港公開会社設立の手続きと費用【PDF】
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